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「ウェンティ君的には問題なさそうだね」
「うん。ありがとう」
「鍾離先生はどうかな?」
「俺に口出しする権利はないはずだ」
「勝負には俺が勝ったしね?」
「っ」
「ちょっと。素直に『ありがとう』って言いなよ。公子君もこう見えて君の事を心配しているんだから」
あからさまな挑発に何故こうも反応を示すのか。
冷静沈着で聡明な鍾離先生が見る影もない。
呆れながら窘めてくるウェンティに鍾離も苦々しい顔で言葉を飲み込み、感謝の言葉を絞り出した。
「凄い。こんな感謝されていない『感謝』の言葉を受け取るのは初めてだ」
「公子君、ごめんね……」
「いやいや。旦那がコレだと奥さんは大変だねぇ」
頬杖をついてニヤニヤと此方を見てくる男の言葉は挑発だ。
子供っぽい二人に辟易するウェンティ。
だが、此処でそれを見せたら調子に乗るに決まっている。この図体ばかりがでかい子供の性格はまさしく『難有り』なのだから。
「確かに大変だよ。でも、仕方ないよね。愛する旦那様なんだから」
「「!」」
満面の笑みで打ち返してやった。
どうだと勝ち誇った顔でタルタリヤを見れば、ポカンとしている男二人が此方を見ていた。
「何その顔」
「いや……、まさかお前がそんな風に言ってくれるとは思わなかった」
二人きりの時ならいざ知れず、他者が聴いているこの状況で『愛している』と明言されるとは思っていなかった。
口元を覆い隠し照れている様子の鍾離。ウェンティは「今更でしょ」と苦笑いだ。
「言葉にしなくても、ボクが君をどれほど愛しているかなんてみんな知っていることだよ?」
「確かに、そうだが……」
「君と暮らし始めた頃には『鍾離先生のところに嫁入りしたモンドの詩人だ』って散々揶揄われたんだからね」
わざわざ移り住む程好きかと聞かれ、当時は肯定するにも恥ずかしかった。
だが、何度も何度も繰り返し揶揄われれば、いい加減慣れるというものだ。
今では『鍾離先生の愛妻ウェンティちゃん』なんて呼ばれることもあるのだから。
「その呼び名は初耳だ」
「そりゃボクの呼び名だもん。君に対して言うわけないでしょ」
ストレスのせいで思考力が鈍くなりすぎている。
お許しも貰ったことだ。今日は帰ってからは存分に甘やかしてあげないと。
なんて、恋人を心配するウェンティだが、本当は自分が思い切り甘えたいだけだったりする。