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「…………俺は何を見せられているのかな??」
「見ての通り、健気な『奥さん』が手のかかる『旦那様』の面倒を見ているだけだよ」
「見事に開き直ったね」
(? 公子君から振って来たくせに、どうしてげんなりしているのさ??)
自分は『揶揄い』に乗っただけなのに何故?
脱力しているタルタリヤ。
ウェンティはきょとんとした顔をしている。
「……いや、うん。振った俺が悪かった」
「そうだね」
「ウェンティ君には気遣いってもんがないのかな?」
「え? 十分じゃない??」
心外だと声を上げれば、「分かって無いことは分かっているけど流石にこれは無い」なんてブツブツ言っているタルタリヤ。
項垂れ不満を垂れ流しているようだが、ウェンティからすれば彼の言動全てが意味が分からないものだった。
ちらりと己の恋人に視線を向ければ、何やら満足気な鍾離の姿が。
(えぇ……、何この二人……)
何がタルタリヤを落ち込ませ、何が鍾離を満たしたのか分からない。
暫く考えてみるウェンティだが、答えが見つかるわけもない。
(よし。訳の分からない二人の事は放っておいてお酒を呑もう!)
説明されないのだから、もう知るか。
気にかけて欲しければ向こうから何かしら言ってくるに違いない。
ウェンティは気持ちを切り替え、先程からちらちらとこちらをきにかけている給仕係を呼び、お気に入りの璃月酒を三つほど注文した。勿論、全て自分用だ。
「俺は呑まないよ?」
「安心しろ、公子殿。全てこいつのだ」
「え? 全部? どれも結構強いけど、ウェンティ君大丈夫なの?」
「コレを酔い潰したければ酒甕ごと用意しなければならないぞ」
「酒甕ごと……」
「勿論、1甕では足りないぞ」
「酒豪なことは知っていたけれど、それは凄いね……」
流石魔神……。
零された言葉にウェンティはタルタリヤを睨んだ。
流石に此処でソレを口にするのはタブーだ。聡い者の耳に入れば、自分達の――いや、鍾離の正体がバレてしまうかもしれないから。
失言に気付いたタルタリヤは己の口を手で押さえ、『ごめん』と詫びてくる。
「まったく。気を付けてよね」
「ごめんごめん。ついうっかり、ね」
苦笑いを浮かべる青年に、ウェンティは今日は大きな『借り』が出来たから見逃してあげると肩を竦ませた。