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ぷりぷりと怒って見せるウェンティ。
鍾離は猶も笑っていて、口づけを求めてきた。
「…………ねぇ……冗談じゃなくて、本当に我慢できないって思ったら、言ってよ?」
求められるがまま落とす唇。
チュッと音を立て離したソレに、鼻先が触れ合うほど近い距離で琥珀を見つめた。
「言えば、何とかしてくれるのか?」
「『浮気』は絶対ダメだからね。……でも、君がボクに全部任せてくれるって約束してくれないと、だけど」
「後二週間は、せざるを得ないだろう?」
「そうだけど。でも発情期の君ってかなり強引だから、『約束』とか全部忘れてしまいそうじゃない?」
質問に質問を返せば、確かにと苦笑いが変えてくる。
「平時でもお前から奉仕されて理性を保てる自信はないからな」
「あ。だから普段、ボクにさせてくれないの?」
休みの前日以外に『ご奉仕』を望むも拒まれ続けているのはそう言う理由か。
此処に来て漸く理解できたと笑うウェンティ。何故拒まれるのか分からず落ち込んだ日もあるからスッキリした。と。
「落ち込んでいたのか?」
「当たり前でしょ? 好きな人に『してあげたい』って思っていたことを『要らない』って言われて、君はなんとも思わないの?」
「! すまん、其処まで考えが至らなかった……」
「ふふ。いいよ、許してあげる。君が言葉が足りないことはよーく知っているから、ね」
普段は無駄に饒舌なくせに、恋人のことになると途端に言葉が足り無くなる。
彼のそんな一面を知っているからと笑えば、手枷が音を立てた。
「っ、くそ! なんて拷問だ!!」
「だから自業自得だってば」
手枷が無ければ間違いなく力一杯抱きしめられていただろうことが、淋しい。
鍾離の無意識を理解し、憂いを帯びた笑みを浮かべるウェンティ。
望むまま振舞えない恋人に変わり、力いっぱい彼に抱きついた。
「魈に頼めば、仙術で君の動きを封じることは出来るかな?」
彼で無理ならば、留雲借風真君ならばどうだろう?
彼女が開発したからくりを用いれば、あるいは?
「…………モラクス? どうして怒っているの?」
「怒っているわけではなく、頼るのであれば経緯を説明する必要があるだろう?」
「あ……」
確かに、何も説明せずいきなり『モラクスの動きを封じて欲しい!』なんて言った日には、留雲借風真君はともかく魈からは烈火のごとく怒られそうだ。
だが、かといって説明するというのも気が引ける。
何故なら、どんな説明をしたところで『鍾離が嫉妬に狂ってただ人間の友人に勝負を吹っかけた』という事実は変わらないのだから。