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タルタリヤが何故それが分かると言ったのか。
ウェンティは『理由』を知っていた。彼は鍾離がウェンティの首筋に残していた『所有の証』の存在を口にしていたから。
「ねぇ」
「なんだ」
「君、エッチの時にいつも痕付けるけど、場所に拘りってあるの?」
「なんだ唐突に」
「んー。公子君が『分かる』って言ってた理由が、それだから?」
「!」
考える素振りを見せながら、様子を伺う。
驚いた顔をしている鍾離。
どうやら完全に無意識に行っていたのだろうと分かり、いっそう愛おしくなった。
「君の『マーキング』、ずっと消えないから気になってたんだって」
「っ、すまん……。因果応報とはこの事か……」
鍾離は、牽制するはずが挑発になってしまっていたのかと難しい顔を見せる。
なるほど。どうやらヤキモチが行き過ぎて『俺の番に手を出すな』と執拗にマーキングされていたようだ。
「あらぬ疑いを掛けられた上挑発されて、おまけに一方的に戦いまで申し込まれたら、そりゃ公子君も怒るよ」
「『あらぬ疑い』などではない」
「はいはい。そういうことにしておくよ」
(本当、ヤキモチ妬きなんだから)
心配しなくても愛しているのは後にも先にも鍾離だけだ。
鍾離以外にこの想いを寄せる気などウェンティにはさらさらない。
(あ。違うか。モラクスが怖いのは番を――ボクを失うこと、だもんね)
番の心変わりを心配されているのではなく、番を害されることを恐れているのだ。鍾離は。
(いくら『大丈夫』って言っても、ボク、一度負けているからなぁ……)
タルタリヤが自分を害すことはもう無いはずだが、何が起こるかは誰にも分からない。
もしも再びタルタリヤがその刃を向けてきたら、自分はまた鍾離に消えぬ『恐怖』を植え付けてしまうことだろう。
「ねぇ、モラクス。ボク、もう公子君と逢わない方が良い?」
「俺としては、そうしてもらえれば安心だ」
「だよね……」
何度も言われていたことだ。改めて確認せずとも答えは予想通りだった。