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注意を受けたものの、求める気持ちが止められない。
番を誘うフェロモンを纏うウェンティに鍾離は苛立ち、舌打ちをした。
勿論最愛の番に対して苛立っているわけではない。彼が苛立っているのは、この忌々しい『契約』に対して、だ。
「……何処、行くの?」
家に帰る道じゃない。繁華街へと向かっている恋人にウェンティは戸惑いを隠せない。
だが、番を求めているのは鍾離も同じだ。
意味もなく家から遠ざかっているわけではない。
「契約の終わりを見届けさせる」
「え……? 『見届けさせる』って……?」
どういうこと?
そうウェンティが言葉を続けるよりも先に、目的の地に到着したようだ。
足を止めた鍾離に遅れて立ち止まるウェンティ。
顔を上げれば、其処は『友人』が支店長を務める北国銀行がある建物の前だった。
「まさか……、公子君の前でエッチするとか、言わない、よね……?」
ありえないことを確認してしまうのは許してもらいたい。
普段の鍾離ならばともかく、今の鍾離は今の自分と同じく真面な状態ではない。
番への想いが募りすぎてどんな行動を取るかなど分かったものではないのだから。
「阿呆。そんな馬鹿げたことを言うわけないだろうが。俺の独占欲をまだ理解していないのか、お前は」
「そうじゃないけど……、むしろ知っているからこそ?」
「……安心しろ。『契約』が果たされたと合意を得られたら、早々に洞天に籠るつもりだ。勿論、お前と二人きりでな」
「ん……よかった」
なるほど。無効だと騒がれないために来たと言ったところか。
(いくら公子君の性格が『難有り』だとしても、ここまで来て『契約』が無効だなんて言わないよ。……きっと)
心配しすぎだと思うものの、タルタリヤを思い出せばそうとも言えない気がしてくる。
ウェンティは繋いだ手をもう一度握りしめ、早く『契約の終わり』を迎えに行こうと鍾離を促した。
「……早くお前に触れたい」
「うん。ボクも」
「それに、早くお前を抱きたい」
「うん……。ボクも……」
早く抱いてほしい。
もう1週間以上前から体躯はそれを望み、待ち侘びているのだから。