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狂戦士の誤算Ⅱ その後の話

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「鍾離センセ―、俺、居るよー?」
 あと少しで唇が触れ合うという時にかけられる『ストップ』。
 傍に感じていたぬくもりが離れてしまったことは悲しかったが仕方がない。
 しかし瞳を開く前に顔に触れるぬくもりは彼の胸元に誘われたためだと分かり、抗うこともせず彼の上着を握り締め『その時』を待った。
「っ、突然の訪問にも拘らず誠意ある対応、感謝する」
「どういたしまして。……落ち着いたらまたご飯行こうね、ウェンティ君」
「公子殿」
「勿論、鍾離先生も一緒に」
(絶対分かっていてやっているな、公子君)
 その度胸には呆れてしまうものの、いきなり仕事場に押しかけられ見たくもないラブシーンを見せられそうになったのだ。これぐらいの『仕返し』は当たり前かもしれない。
「邪魔をした」
「はいはい。じゃーね、鍾離先生。うぇん―――――」
 不自然に途切れたタルタリヤの声。
 頭に添えられていた手が離れ、顔を上げれば劣情に支配された男に唇を奪われた。
 触れるだけのキスじゃなく、ずっと我慢していた深い口づけ。
 口の中で暴れ回る舌に翻弄されてしまうのは、久しぶりだからだろうか?
 窒息死をしないよう必死に息継ぎをして応えるウェンティ。
 解放された頃には視界は涙で歪み、肩が上下するほど呼吸は乱れていた。
「もら、くしゅ……」
 犬のように舌を出したまま名を呼べば、ゴクリと咽喉を鳴らす鍾離。
 見下ろしてくる黄金色は、彼が発情期を迎えたことを教えてくれた。
(だめ……、も、抑えられない……)
 求める応じるように開花する体躯。
 フェロモンを纏うウェンティに鍾離は理性を無くした獣の如く喰らいついた。
 鍾離の動きに合わせて倒れる身体。
 体躯を包み込むのは柔らかな弾力で、先程まで座っていたソファでないことは明らかだ。
 しかしウェンティにはそれらを考える余裕などもう無くなっていた。
 唇を貪る男に必死になって応え、覆い被さる恋人に腕を、足を絡めて縋り着く。
 ハラの疼きを慰めるように腰を揺らせば互いの身体の間で性器が擦れ、切なさを増長させた。
「はや、はやくっ、モラクス、はやくぅぅ」
「っ、分かっているっ!!」
 抱き締めてくれない恋人。でも、それを不満になんて思わない。
 だって彼は一刻も早く愛し合うために服を脱がそうとしているのだから。



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2026-02-06 公開



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