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(分かっていたことじゃないか。どうしたってボクばかりなんだってことは昔から)
それなのに何故今更傷付いてしまうのか。
存外自分は繊細だったようだとウェンティが自嘲を覚えるのは無意識のことだった。
「本当におかしなことを言うものだな。お前を訪ねることもモンドを訪ねることも同義だろうが。それなのに何故怒っている?」
「へ? 何その理屈。全然理解できないんだけど」
訝しむ鍾離にぽかんとするウェンティ。
お互いの表情からも何かしらのすれ違いが起こっていることは理解できた。
「お前はモンドの神だっただろう?」
「そうだよ」
「ならば、モンドを訪ねるということはお前を訪ねることになるだろう?」
「だからなんでそうなるの!?」
「理由は今言っただろうが」
何故分からないのかと言いたげな鍾離はウェンティを羽交い絞めにしてきた。
この『すれ違い』が解消するまで眠ることは許さないと言わんばかりに。
「ボクがモンドの神だったからってどうしてモンドに来ることがボクを訪ねることになるのさ」
「璃月の神であった俺がそれ以外に何の目的があって隣国を訪れる?」
「そんなの知らないよ! 大体、ボクが璃月に遊びに来る度に『前もって連絡しろ』って煩かったくせに自分はどうなのさ! そんな連絡受けたこと無いよ!」
「大半が根無し草だったお前にどうやって便りを出せと言うのだ」
「うっ……、それは、そうだけど……。でも、でもやっぱり納得できない!」
寝返りを打つように振り返り、近くなった精悍な顔を睨みつける。
そもそも過去の話なのだから後からならば何とでも言えるというものだ。
「納得できないと言われても、お前に逢う以外に璃月を離れモンドを訪れる理由が俺には無い。だから納得しろ」
「横暴だ」
「なんと言われようとも結論は変わらん。だから機嫌を直せ」
横柄な言葉とは裏腹に顎を掴む手は優しい。
口付けられると思う前に瞳を閉ざしたのは長年の経験からだろうか?
唇に触れる優しいキス。
おずおずと目を開ければ、蕩けるほど甘い笑みを浮かべた鍾離が目の前にいた。
「……君は狡い。そうやって笑えばボクがなんでも許すと思っているんでしょう?」
「心外だな。お前を愛おしいと想っているだけだ」
「嘘くさい」
「嘘ではない。……お前こそ、どうあっても自分が優先されると分かっているのだろう?」
「思っているならこんな風にならないよ」
怒って拗ねて宥められて。
まるで子どもだと自分に呆れるウェンティ。
だが、鍾離はそんなところも愛おしいと笑いまた口付けてくるから、まだこのままでもいいかと瞳を閉ざし眠る前の睦言に応えた。