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そんなウェンティの想いが通じたのか、程なくして顔を顰め覚醒の兆しを見せる鍾離。それに一瞬安堵するも、危険が去ったわけではない。
再び彼の真名を呼び身体を揺するウェンティ。その手に重なる大きな掌に優しく握られ、縋る声でもう一度恋人の名を呼んだ。
程なくして姿を現す琥珀色。それは少し惚けていたが、ウェンティの姿を映すと優しくその縁が垂れさがった。
「モラクス……っ」
「どうした、そんな声を出して……」
繋いで手とは反対の手を伸ばしてくる鍾離はウェンティの頬に手を添え、微笑んだ。悪い夢でも見たのか? と。
ウェンティは添えられた大きな掌に頬擦り、悪い夢だと思えればどんなにいいだろうかと泣きそうに顔を歪めた。
恋人のその姿を見て寝惚けて居られるほど鍾離の愛は浅くない。
上体を捻り起こすとウェンティの頬に添えていた手でその肩を抱き寄せ引き寄せた。
「何があった?」
「しっ、―――、いいから早くベッドから降りて。説明はその後するから……」
「? バルバト――、……、ああ、なるほど」
あまりにも必死なウェンティの様子に鍾離は訝しみ、『ベッドから降りろ』と言ってる理由を探すように己の背後へと視線を巡らせた。
そして見つけた『理由』に彼の眉がピクリと動いた。だが、それだけ。それ以上の反応を示さない鍾離にウェンティは恋人を呼び、どうしてそんな冷静なのかと尋ねた。
「……気付いていないのか?」
「え? 何が……?」
「質問を変えよう。この餓鬼が纏う元素に覚えはないか?」
「えぇ……? この子が纏う、元素……?」
こんな悠長にしている場合じゃないだろうと呆れるウェンティ。だが先程よりも余裕があるのは、鍾離が目を覚ましたからだろう。
もし今あの少年が目を覚ましても彼が起きていたのならばどうとでもなるという確信。それは絶対的な信頼と呼ぶにふさわしいものだった。
言われるがまま意識を恋人の背後にいる存在に向け、少年の元素を探る。
そして、気付いた。この少年の元素を自分はとてもよく知っているということに。
「え……、これって……、この岩元素、まさか、モラクス……?」
驚きに翡翠を大きく見開き呆然と言葉を零すウェンティは答えを求めるように鍾離の手を握った。
すると鍾離は肩を竦ませ。おそらくはと頷きを返した。
眠りこけている少年から感じる元素力は自分と同一。これほど高純度の岩元素を有する者はテイワットには自分一人しか存在しない。
そして何より、自分の警戒網に引っかからないどころかその存在を視覚以外で感知することが難しいときたら、同一の存在であると考えた方が自然というものだ。
「えっと、この子が君だってことは、分かった。……正直分からないことだらけだけど、モラクスだってことだけは理解できた。でも―――」
「『何故此処に居るのか』か?」