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「もらくすっ、もらくすぅ……」
「俺は此処に居る。永劫お前の傍に居ると誓っただろう? 契約の神と呼ばれた俺の言葉を信じろ」
愛しているともう何度伝えただろう。届かない声に歯がゆさを覚えながらも、愛おしい存在を抱きしめる鍾離。
腕の中ではぐすぐすと鼻を啜る音が聞こえ、せめて泣き止んで欲しい願ってしまう。いつも楽し気に笑っている存在の泣き顔程心に来るものはないからだ。
「やだよぉ……、もらくすはぼくのなのにぃ……」
「そうだ。俺はお前のモノだ。そしてお前も俺のモノだ、バルバトス」
消えてくれない雄の匂いが忌々しい。
まるでウェンティを自分から遠ざけようとしているかのようで、沸々と怒りすら込み上がてくる。
「もらくす、あいたいよぉ……。あってだきしめてほしいよぉ……」
抱きしめているだろう?
そう言葉を返そうとした鍾離だが、ふとある可能性が頭に浮かんだ。自分の嗅覚に届くこの不快な他の雄の匂い。もしかすると、恋人もこの匂いに気付いているのではないだろうか? と。
鍾離の頭に浮かんだ仮説は、正しいのかもしれない。
抱きしめているのは鍾離にも拘らず、ウェンティはしきりに彼を求めて泣いている。それはまるで恋人の匂いを感じ取っていないかのようだ。
つまり今ウェンティは別の匂いを――他の雄の匂いを感じているということだ。
途端、鍾離の全身が総毛立つ。怒りのあまり。
(俺以外の雄を感じているなど、許せるわけがないっ)
ウェンティは鍾離の番だ。種族体が龍である鍾離にとって、番は唯一無二の存在であり、自分だけの愛おしい存在だ。
それなのにその番が自分ではなく他者の匂いを感知しているなど、言語道断だ。
鍾離は目の前が嫉妬のあまり真っ赤になる感覚を覚えた。
「! やぁ!」
これは怒りなのか。それとも嫉妬なのか。はたまたどちらもなのかは分からない。
鍾離は衝動を抑えることができず、腕の中で泣いていたウェンティを引き剥がすとそのままその身体を組み敷いた。
何が起こったか理解できていないウェンティは力の入らない手で抗う素振りを見せる。しかしその抵抗は鍾離の手一つで簡単に抑え込まれ、頭の上でシーツに縫い付けられてしまった。
虚ろな瞳にはまだ光は戻らない。だが、それでももう我慢の限界だった。
鍾離は泣き声を響かせる恋人の唇を塞ぐように口付け、その口内を蹂躙する。ウェンティが抵抗したのは最初だけで、上顎をなぞってやればすぐに大人しくなった。
口付けながら自由が利く手を上着の下に潜り込ませば、愛らしい身体はピクリと跳ねた。そのまま迷うことなく胸を弄ってやれば、シーツに縫い付けていた手から力が抜けるのを感じた。
鍾離はウェンティの両腕を拘束していた手を離し、器用に番の肌を隠す上着をはだけさせる。
露わになった白い肌。胸元には淡い桜色がぷっくりと実を成していて、唇を離した鍾離はそのまま上体をずらし、胸元の熟れた実を啄むように口に含んだ。
「んあぁっ、やっ、もら、もらくすっ、もらくすぅっ」
身を捩り喘ぐウェンティの声は艶やかで、いつもよりも素直に口から零れている。恥ずかしいと唇を噛む姿も愛らしいが、愛撫に蕩けてされるがままなこの姿も甲乙つけがたい程愛らしい。
鍾離は己の番が自分の名を呼ぶことに安堵を覚えた。
他者の匂いはまだ残っている。だが、ウェンティは今誰と愛し合ているかきちんと分かっている。意識は朦朧としているだろうに、愛し合う相手は鍾離以外他にないと無意識にも刻まれているという事だ。