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与える快楽を素直に享受する恋人はキッチンの台の上で淫らな姿でうわ言のような愛の言葉を口にして煽ってくる。
尤も、本人は無意識だろうが、ウェンティを心から愛している鍾離にはこの上ないものだった。
先程達したばかりだと言うのに、早くも種が昇ってきて己の番を再度孕まそうとしている。これでは堪え性のない下半身だと詰られても、文句は言えないだろう。
だが自分が求めるのは、愛したいと欲するのは今腕に抱く存在だけだから許してもらいたいと思う鍾離。
腰を掴んでいた手を離せば、白い肌に痣のような跡が残されていて、また力任せに触れてしまったと反省を覚える。
優しくしてやりたいと思うのに、どうにもうまくいかない。
もう何年も何十年もこうして愛し合っているにも拘らず、治まることを知らない欲は鍾離から余裕を奪い去り、一番大切にしたいと願う存在を愛する度に傷つけてしまう。
また今日も、甘いひと時の終わりを迎えた際に自分は謝ることになるだろうと予期する鍾離。
だが、同時に、今日もまたいつもと同じようにそんな自分に愛しい存在は『幸せだったよ』と笑い抱き着いてくるだろう。
「愛してるっ、バルバトス」
「んっ、ぼくも、ボクもあいしてる」
乱暴なまでに楔を何度も打ち付け愛の言葉を紡げば、快楽に顔を歪めたウェンティからも同じ言葉が返された。その言葉にそれはそれは嬉しそうに笑う鍾離は、繰り返し愛してると告げて恋人を貪った。
恋仲になってかなりの歳月が過ぎていた二人だが、ウェンティが鍾離と同じ愛の言葉を返すようになったのは最近だ。
それまでは頑なにその言葉だけを紡いでこなかった恋人は、どんな心境の変化があったのか、『愛してる』と想いを返してくれるようになった。
恋人から受け取る『好き』も『大好き』も嬉しい言葉に違いはない。だが、ウェンティにとっては『愛してる』はとても重い言葉のようだった。
以前それとなく尋ねてみた鍾離に返された言葉は、とても大切な言葉だから口にするには多大な覚悟が必要なんだ。というものだった。
軽々しく口にしていい言葉じゃないと言われた際は、何度もその言葉を伝えている自分の想いが軽く受け取られているのかと懸念を覚えたものだ。
だが、ウェンティはそんな鍾離にしがみつき、『だから追いつくまで待ってよ』とお願いしてきた。愛しい恋人の願いはなんだって叶えたいと常々思っている鍾離は、二つ返事でいつか自分の気持ちに追いついてくれることを願い内に留めておけない想いを口にした。
(お前は永劫俺のモノだ。他の誰にだってやるものか)
自分から恋人を取り上げようとする者が居るのならば、鍾離は命を賭して相手を排除する心づもりだ。そう。たとえそれがこの世の絶対的な存在だとしても。
「もらくすっ」
「なんだ?」
「そば、きて……とおいよぉ……」
両手を広げるように伸ばしてくるウェンティが求めているのは抱擁。身体は繋がっているのに『遠い』と訴えてくる恋人の愛らしさに鍾離は息を呑み、再び腰を掴むと己の方へと引き寄せた。
小柄なウェンティの体躯はその手になんなく引っ張られ、腰から下が作業台からはみ出してしまう。だが、身体を繋げてたまま恋人に覆い被さる鍾離の逞しい身体のおかげで、落ちる心配なんて必要ない。むしろ腰を動かしやすくなったと恋人の腰に足を絡みつけてもっとくっつきたいと強請るウェンティ。
「これで満足か?」
「ううん、ちゅー、しよ?」
いやらしい奴めと雄の顔をして笑う鍾離。ウェンティは普段の鍾離も好きだが、愛し合う時にだけ出会える鍾離もまた大好きだと恋人に見惚れた。