TREMOLO [ANNEX]

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愛しき日々

20



 自分と愛おしい存在との血を分けた言葉通り『愛の結晶』。それはおそらく愛らしい存在になることは間違いない。一時、鍾離もそれを考えたことがあるぐらいだ。
 しかし、日毎深まる想いに、子を成したいと言う欲は薄れていった。
 やがて完全に消失した欲の代わりに彼を支配したのは、ウェンティに対する異常なまでの独占欲だった。
 誰にも笑いかけるな。自分だけを見ていろ。余所見をせず自分だけを愛し続けろ。生涯、自分だけを。
 そんな狂愛になど気付いていないのだろう。ウェンティは「まだ、おっきいぃ」と舌足らずな言葉と煽る眼差しを向けてくる。
「お前のナカが善すぎるのが悪いっ」
「ボクのなか、きもちぃ?」
「ああ。いくらでも抱ける」
 お前が良いと言うのなら、子種が無くなるまで抱いてやる。
 冗談交じりの本心を告げ見下ろせば、それはだめだと締まり無い笑顔が返された。当たり前だと思う反面、残念だとも思ってしまうのは、許されると僅かでも期待していたからだろう。
 鍾離は「分かっている」と苦笑を漏らし、恋人の額に口付けを落とす。
「……やめちゃうの?」
「『ダメだ』と言っただろう?」
「なんかいも、はだめってだけでまだボク、こうしてたいよ?」
 本当はさっきもそう言いたかった。なんて言いながらしがみついてくるウェンティ。
 愛しげに笑う姿に、鍾離はその唇に口付けを落とした。
「愛してる、バルバトス……」
「わかってるってば」
「お前が愛おしくて気が狂いそうだ」
「ボクも―――、んっ……、ふわぁ……」
 言葉を返そうとしていたウェンティの唇を再び貪れば、舌足らずな声で「はなしきーてよ!」と怒られてしまった。
「あとでいくらでも聞いてやる」
「! あ! んぁ! そんなっ、あ、いきまり、だめっ、はやいっ、はやすぎるぅ」
「バルバトスっ、バルバトス!!」
 乱暴に何度も何度も腰を打ち付け最奥を突きあげる鍾離。
 抽送を繰り返す度、自身の男根が子種を胎から掻き出すように零れ、結合部で泡立っている様はなんとも卑猥で堪らない。
 鍾離の雄を咥えるには小さすぎる尻はきゅうきゅうと男根を締め付けてきて、劣情を更に駆り立てた。
 自分だけの愛おしい存在。今まさに腕に抱いて愛し尽くしているのに、心はまだ足りないとウェンティを求めていた。
(お前の全てを手に入れても猶、足りない。俺だけのバルバトス。できることなら、誰の目にも触れないところでお前を囲ってやりたい)
 しかし、ウェンティは自由を愛する美しい鳥のような存在。鳥籠に閉じ込めて独り占めに等できるわけがない。
「愛してるっ―――、愛してる、バルバトス。愛してる……」
 ウェンティのためならば、己の全てを差し出せる。それ程までに、大切な存在だ。しかし、その『想い』を伝える言葉が少なすぎる。
 内に秘めておけないほどの大きな想いが少しでも伝わるよう、鍾離は言葉と身体でウェンティを愛し尽くした。



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2024-01-11 公開



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