TREMOLO [ANNEX]

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愛しき日々



「俺が常々お前と離れ難いと思っていることは知っているだろう?」
 美しい紺青の髪に口づけを落とし、できることなら1日中傍に置いておきたいと愛を告げる鍾離。
 ピクリと肩が震えるも、恋人の不機嫌を癒すことはまだできない。
「なのに出て行こうとしたんだ? たった30分ぐらいなら平気だから?」
「平気なわけがないだろう? だが、お前が目の前に居て行儀よく待って居られるほど俺は紳士でもない。……お前を気遣うつもりでああ言った」
 本意ではないと髪に落としていた口づけを耳朶に落とし、そして首筋へと降ろしてゆく。
 鍾離の手はウェンティの上着に侵入していて、そのまま滑らかな肌に直接触れていた。
 ウェンティは唇を噛み、甘い声が漏れるのを何とか堪える。それでも鍾離の唇は猶も首筋に触れていて、時折強く吸われて甘く痺れるような痛みを覚えた。
「っ、もぉ……、そうやって、すぐ誤魔化そうとするぅ……」
「誤魔化してなどいない。……言っただろう? 俺はお前を傍に置いておきたい。だがそれはただ隣にいて欲しいという意味だけじゃない」
 肉欲込みでお前を傍に置きたい。
 耳朶を擽る低い声の後、耳を舐められとうとう我慢が出来ずに上擦った声を漏らすウェンティ。
 悩ましげな声は艶めいていて、『ダメ』と漏れる声とは裏腹に、その手は鍾離の頭に伸ばされもっと口づけてと強請っていた。
「ほら見ろ。折角食事を用意してくれているのに、こうなってしまった」
「なんで夜まで待てないのぉ?」
「耐えるために外に出ようとしたのに、誘惑されては仕方あるまい」
「誘惑なんてした覚えないんだけど」
「だろうな。お前はいつだって無自覚に俺を煽ってくれるからな」
 耳朶を甘噛みしながら囁きを落とせば、腰を震わせる恋人。
 声だけでも感じてしまうと身悶えるウェンティから唇を離すと、腕の中で反転させて自分の方へと振り向かせる鍾離。
 その顎に手を添え上を向かせると、薄く開いた唇を丹念に味わうように口づけた。
「んっ……」
 口付けに応える恋人は健気で愛おしい。
 深いそれを求めるように唇を押し付けてきていることはきっと無自覚だろう。きっとつま先立ちになっている事すらも気付いていないはずだ。
 愛おしい存在に、鍾離は一度唇を離す。彼が望んだ通り、恋人はそれを追いかけてくる。
 離した唇で再び口を塞いでやれば、今度はくぐもった声が鍾離の口に食べられてしまった。
 ウェンティの口内に舌を侵入させ、隅々まで舐め尽くすように愛撫する鍾離。恋人は縋るように上着を握りしめてくるから、愛おしくてたまらなくなった。
「……お前が用意してくれた食事は後で食べるとして、まずはお前を喰らおうと思うが、良いか?」
「いつも言ってるけど、ムードって大事なんだよ?」
「だが同意を得ずに抱くことはできないだろう?」
「君からの誘いをボクが断ると思ってるんだ?」
「! なるほど。確かにそうだな。以後気を付けよう」
 首に巻き付けられた腕は『傍に来て』と引き寄せてくる。鍾離はこれの愛らしさに際限は無いのかと笑いながら恋人を求め唇を重ねた。



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2023-12-01 公開



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