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愛しい存在が零す涙に鍾離は苦悶の表情を浮かべ苦しいかと問いかけた。問いかけながらも苦しくて当然だと思うのは、膨張した己の欲が花弁を引き裂いているからだ。
指とは比べ物にならない質量の肉棒で秘所を踏み荒らしているのは自分だと分かっていながらも、腰を引いてやることはどうにもできなかった。
それどころか、早く挿入らせろと煩い本能のまま腰を押し込んでしまう鍾離。ウェンティは甘い声を途切れさせ、翡翠を見開きはくはくと唇だけを動かしていた。
呼吸が止まっていると理解した鍾離は、霧散しかけていた理性を必死に掻き集めて腰の動きを止めてやる。
欲を体外に吐き出すように荒い呼吸を繰り返しながら、息をするようウェンティに言葉を掛けるも、消え入りそうな声で無理だと返されてしまった。
これ以上愛する者を苦しめるわけにはいかない。
僅かに戻った意識に集中して腰を引く鍾離。だが、弱々しい力ながらも腕を鷲掴んでくるのはウェンティその人で……。
「っ、無理をするなっ」
たとえ渾身の力を込められようとも、簡単に振りほどける。本来は。
だが、誘惑は頭の中に留まり恋人の言葉を何度も何度も反芻していた。
――― 痛みを伴おうとも、構わない。だからお願い、ボクを愛して……。
苦し気に歪む愛らしい恋人の表情。それでも翡翠は欲を孕み、鍾離を求めていた。
「くっ、……はぁっ、バルバトスっ……」
「もら、くすっ、だいすきっ、だいすきぃぃぃ」
「! 俺も愛してるっ! 愛してるバルバトスっ」
愛とは実に御し難い感情だ。
ウェンティを大切に想うのであれば、この欲に身を任せるべきではないことは明らかだと分かっている。
だが、愛しているが故、傷つけてでも全てを奪い去ろうとしてしまう。
そしてそれはウェンティも同じなのだろう。どれほど痛みが伴おうとも、この先苦しみが先に待っていると分かっていようとも、鍾離を求めてしまうのだから。
(苦痛を伴おうとも俺を求めるバルバトスにしてやれることは――――)
恋人の健気な姿に、鍾離は自分のちっぽけなプライドなどどうでもいいとウェンティの腹に手を当てた。ウェンティの痛みを軽減する為に仙力を使うと決めたのだ。
数千年もの長い時間、鍾離はこの時を待ち望んでいた。風そのものとも言えるこの自由人を自分のモノにできる、この瞬間を。
もう数えきれない程思考の中で抱いた存在。空想が現実になる日は必ずこの身一つで愛し尽くしたいと思っていた。力などには頼らず、この肉体一つで……。
だが、それがただの独り善がりだと漸く気付いた。
己の身一つ愛したい思いは残っているが、愛おしい存在に苦痛を強いることになると考えれば結論は一つしかない。
「もう少しだけ我慢しろ。すぐ楽にしてやる」
「や、だっ!」
もっと早くこうするべきだったと詫びる思いでウェンティの腹に添えた手で印を結ぶ鍾離。
だがウェンティは悲痛な声と共に印を結ぶ手を止めるように握りしめてきた。